網膜静脈閉塞症
(もうまくじょうみゃくへいそくしょう)

当院での対応と特色

特に注力して治療を行っている疾患の一つです。県内外の医療施設からも患者さんをご紹介いただき、多くの手術を行っています。
入院治療が可能な他、必要に応じて常勤麻酔科医師による全身麻酔も行っています。
眼底三次元解析(OCT)検査器械には、造影検査をしなくても眼底部分の血管の様子が把握できるアンギオグラフィーという機能を追加して検査精度を高めています。その上で、治療効果が期待される患者さんに対しては、抗VEGF抗体の硝子体内注射を積極的に行っています。
久留米大学教授の吉田茂生先生や関西医科大学病院教授の永井由巳先生らによるフォロー体制も備えています。
状態が安定した後は、ご紹介頂いた地元の先生に経過観察して頂くよう連携を図っています。

網膜静脈閉塞症とは?

カメラのフィルムに相当する網膜にある静脈がつまる病気です。
網膜には、動脈と静脈が網の目のように走っており、網膜の働きに不可欠な酸素や栄養を供給しています。

 

症状

静脈が詰まって浮腫(むくみ)を起こしたり血管が破裂したりして、ゆがんで見えたり視力が低下したりします。

 

治療

抗VEGF療法という新生血管の動きを沈静化させる薬を硝子体内に注射する治療が一般的です。その他にも、炎症を抑える作用があるステロイド薬を目に注射して黄斑のむくみを抑える治療や、むくみのあるところにレーザー光線を照射して、むくみを抑える治療もあります。それらの治療で十分な効果が得られない場合や硝子体出血が起こっている場合などには、硝子体手術が行われることもあります。