黄斑円孔(おうはんえんこう)

当院での対応と特色

特に注力して治療を行っている疾患の一つです。県内外の医療施設からも患者さんをご紹介いただき、多くの手術を行っています。
入院治療が原則で、必要に応じて常勤麻酔科医師による全身麻酔も行っています。
久留米大学教授の吉田茂生先生や関西医科大学病院教授の永井由巳先生らによるフォロー体制も備えています。
状態が安定した後は、ご紹介頂いた地元の先生に経過観察して頂くよう連携を図っています。

黄斑円孔とは?

視力に最も関わりの深い網膜中心部分の「黄斑」に穴が開き、視力の低下を引き起こす病気です。
眼球内にあるゼリー状の組織(硝子体)は、加齢によって液体化し、やがて網膜から剥がれます。これは誰にでもおこる「後部硝子体剥離」という老化現象です。
このとき、硝子体と網膜の癒着が強いと、後部硝子体剥離がすんなりおこらず、網膜の中で最も視力が鋭敏な中心窩という部分に穴が開いてしまうことがあるのです。

 

症状

カメラのフィルムに相当する網膜中心部の黄斑に穴が開くことにより、見たいものの中心部分が見えにくくなったり、歪んで見えたりします。

 

治療

以前は治療方法がありませんでしたが、現在は後部硝子体を切除し、眼球内部にガスを入れる手術で穴をふさぐ事が可能になりました。手術で穴がふさがると、8〜9割の人は不自由なく暮らせるレベルの視力に戻ります。最初の手術で穴がふさがらなかった場合は再手術も可能です。